さて、一通りサンプルキャラクターの機能などを試したら、このページに進んでください。ここでは、キャラクター作成の具体的な作業面について触れてゆきます。
そもそも、キャラクターとは、いったいどのようなものでできているのでしょうか。
イメージは漠然と頭の中にあるかもしれませんが、ここで一度整理してみることにしましょう。
- プログラム
- グラフィック(CG)
- その他(音声やインターフェース定義ファイルなど、必須ではないもの)
プログラムは、キャラクターの立ち振る舞いを決定しています。グラフィックは、画面上に現れるキャラクターの絵そのものですね。
キャラクターを動かすには、これらのものを用意しなければなりません。つまり、キャラクターを作成するということは、これらのファイルを作ってゆき、適切に配置するということでもあるわけです。
「プログラム」は、私たちがこれから作ろうとするキャラクターに対する「命令書」です。さまざまな場面・イベントに対応したものを書き上げてゆくことにより、キャラクターは自在に動くようになります。
書き上げた命令書は「ソースファイル」と呼ばれますが、このまま実行することはできません。ペルソナウェアが解釈できるように翻訳する必要があります。翻訳したものの正式なファイル名称は、綾織実行形式ファイル、拡張子[.exa] といいます。(翻訳作業自体のことを、「コンパイル」といいます。これは、1-2-3でも説明しました。綾織ソースファイルに関してはこの次の項目、Question.2 で説明しています。)
「グラフィック」は、要するに画像ファイルです。ペルソナウェアで使用できるグラフィックデータはビットマップファイル(BMP)を、PDKのツールで変換したHP3ファイルです。このファイルの拡張子は[.hp2] または [.hp3] になります。ただし、このガイドは一般的なコンピュータグラフィックの作成方法については触れていません。何らかの方法でCGを調達してください。また、グラフィックファイルをユーザーに準備してもらう、という手もあります。版権が必要なキャラクターの場合、そのような手段も有効かもしれません。
<注意!>一般的に、インターネットなどで公開されている有名どころの画像データを無断で使用すると、著作権法に触れる恐れがあります。また、版権が必要なアニメやゲームのキャラクターなどを作成する際にも十分に注意してください。
「いや、そんなこといっても、プログラムなんかわからないよ。」
ご安心ください。そういった方のために、このガイドは作られています。事実、このガイドの筆者である私も、キャラクターを作り始めた時は初心者でした。何も解らないところから、キャラクターは製作できるのです。(でも、製作したキャラクターを自慢できるか、といわれると不安が残りますが・・・)。キャラクターの作成過程は、必要なグラフィックさえそろえてしまえば(気合のある方は、音声などを組み込んでもよいのですが)、あとは、以下の手順を繰り返すだけです。
- プログラムを設計して、コーディング(プログラムを実際に書くこと)する。
- コンパイルする。
- キャラクターを実行して、台詞や立ち振る舞いなどにおかしなところがないかチェックする。
- プログラムを改良する。
- コンパイルする。
- 実行して、キャラクターにおかしなところが……(以下3~6を繰り返し)。
これじゃあ、地味で、単純で、面白みのない作業だな、と思った方もおられるかもしれません。しかしながら、キャラクターの作成では、自分で身につけたことがそのまま形になります。一つ一つ、キャラクターに自分の考えた工夫や機能が備わってゆく過程は、とても興味深く、面白い、と断言できます。少しずつの努力で、自分の思い描いたキャラクターを製作し、デスクトップに立たせることができるのです。時間をかけるだけの価値があることは、お約束しましょう。
- プログラム
- グラフィック(CG)
それでは次の「キャラクター作成ガイド 実習編」へお進みください。
このエントリは2006年12月26日火曜日の16:17:29 にキャラクター作成 実習編分野として掲載されました。コメント, またはトラックバックをどうぞ。